デザインや記事作成、登壇などの実績をまとめる場所がほしくて、今年の2月にポートフォリオを作りました。使用ツールはNotion。
「ポートフォリオを新しく作ろう」と決めたとき、見た目を自由に作りこめるFigmaやSTUDIOの活用も考えましたが、「長く使えるデータベースのような場所」を作ることを第一優先とし、Notionを採用しました。
実際にNotionでポートフォリオを作り、パブリック公開してから7か月が経過したので、運用してみた感想、メリット・デメリットなどを紹介します。
Notionでポートフォリオを作った背景は、以下の記事にまとめています。
Notionでポートフォリオを作って公開🎉 Notionを選んだ理由
転職予定のない会社員デザイナーが、ポートフォリオを作って公開した理由
Contents
書くだけで完了!気軽に更新できる
Notionでポートフォリオを作ってから、もっともメリットを感じたのは「更新ハードルの低さ」でした。
スマホとパソコンにNotionのアプリをいれておけば、毎回サービスにログインすることなく、いつでもどこでもポートフォリオを更新できます。
なにかしようとするとき「めんどくさいな」と感じるのって、目的達成までの行程が多かったり、所用時間の長さを予測できたりするときじゃないですか?
また、ちょっとのめんどくさいが「先のばし」につながり、ポートフォリオであれば更新するものがどんどんたまっていきます。こうなるとめんどくさい気持ちは増えるいっぽうで、最終的に「放置」してしまいます。
このように、せっかく作ったポートフォリオを放置しないためには、考えて選択する回数を減らす「仕組みの改善」が有効です。
その点、Notionをポートフォリオとして活用することで、一度パブリック公開してしまえば「リアルタイム更新」が可能になります。文字どおり、書くだけで完了します。サービスログインも、公開作業も不要。
この更新のラクさと継続のしやすさに、かなり大きなメリットを感じています。(ズボラさんにもおすすめ✌️)
下書きするならひと手間の工夫が必要
ページをパブリック公開してしまえば「書くだけ」で更新が完了する一方で、作成途中のページや文章を「下書き状態にしておけない」問題があります。
プロジェクトについての説明などちょっとした文章を書きたいとき、うまく書けずに迷ったり、書き直したりしている間もページは公開されています。
制作過程を見るのが好きな私としては問題を感じず、むしろおもしろいと思っていますが、「未完成の状態を見せたくない」という人は、次の方法で解決するといいでしょう。
- 更新中のみページを非公開にする
- メモアプリなどに下書きをしてコピペする
- 早朝や深夜など閲覧者が少なそうなタイミングで更新する
- Notion内の非公開ページで内容を作成し、完成したら公開中のページに追加する
少しの工夫でかんたんにクリアできますね。
実際、Notionのページアナリティクスで見れるのは「◯月◯日に◯人の閲覧者がいた」という情報だけなので、どのタイミングでだれがどのページを見ているかは詳細に把握できません。
わたしは7か月間リアルタイム更新をおこなってきましたが、下書きをしたい人は上記の方法を試してみてください。
ページアナリティクスはほとんど見なかった
先にも少し書きましたが、Notionの標準機能として利用できる「ページアナリティクス」では、閲覧者数を日単位で確認できます。
このページアナリティクスについては、ポートフォリオを公開してからの7か月間、ほとんど見ることがなかったです。
主な理由は2つ。1つは参照できるデータが少なく、うまく活用できる気がしなかったから。もうひとつは、自分の記録用としてゆるく公開しているだけのポートフォリオのため、特に成果を求めていなかったからです。
Googleアナリティクスのようなリアルタイムのデータ取得やページごとの閲覧数、表示時間・回数など、解像度の高いデータが参照できればチェックしていたかもしれませんが、現状の機能では活用の必要性を感じませんでした。
ちなみに、Notionで作ったポートフォリオは約半年間で3800人程度のかたに見てもらっていました。予想ではもっと少ないと思っていましたが、ご覧いただいたみなさまありがとうございました!
更新履歴の記録でモチベーションがあがる
更新を継続できた最大の要因は「更新ハードルの低さ」でしたが、もうひとつ、モチベーションをあげてくれたページがありました。
「リリースノート」です。ポートフォリオは見たけど、リリースノートは初見。という人も多いかと思います。実は「Please Read me 👀」の中でひっそり更新しています。
リリースノートには、ポートフォリオを更新した日付と内容、かんたんなメモを記録していました。お試しでひっそりパブリック公開した日から現在まで、時系列のログが残っています。
たまに更新したときに「つづけられていること」を目で見て確認できるので、「えらいじゃん、自分!」と思えます。
実践したことが積みあがっていくと自信につながり、これからもがんばろうと思えるモチベーションが高まるため、たった1行のメモでもつづけることが大切だなと感じました。
あくまで自分用の記録場所として使える
ここまでNotionポートフォリオのいいところを中心に書いてきましたが、最後に「自分が見る側だったら」という意見を少し。
わたし個人の感覚としては、「Notionのポートフォリオは見ていてワクワクしない」というのが正直なところです。もし自分がデザイナーの採用担当をしていてNotionが送られてきたら、「Notionかぁ…」と少しもの足りなく思っちゃいます。
基本的に仕事中は業務以外にかける時間が少なく、そんな中でせっかく見るポートフォリオは「はじめて見るもの」「その人の個性がでているもの」だとうれしい。
Notionのポートフォリオは1からデザインするウェブサイトよりも情報の優劣をつけにくく、見る人が能動的に情報を得る必要があります。表現の自由度も制限されるため、よっぽど興味がある人のものでなければ見る気が起きにくいかもと思いました。
とはいえ、自分用の記録場所として使うにはとてもいいので、今回つくったNotionポートフォリオの更新は継続していくつもりです。
以前に書いた記事『転職予定のない会社員デザイナーが、ポートフォリオを作って公開した理由』のなかでも書いていますが、いつかちゃんとしたポートフォリオを作るとき、このNotionポートフォリオが本領を発揮してくれるはずです。
まとめ
Notionでポートフォリオを作って公開してから、7か月間つかってみた感想でした。以下、よかったこと、感じたことなどのまとめです。
- 書くだけで完了!気軽に更新できる
- 下書きするならひと手間の工夫が必要
- ページアナリティクスはほとんど見なかった
- 更新履歴の記録でモチベーションがあがる
- あくまで自分用の記録場所として使える
Notionポートフォリオは更新のハードルが低く、継続しやすいため、自分のやってきたことを記録しておくのに向いています。その際、リリースノートなど更新ログをつけることで、多少期間があいてしまっても継続のモチベーションを保ちやすいです。
ただし、見た目で個性を出しにくいこと、見る人が能動的に情報をとらなければいけないことなどから、「転職用のポートフォリオ」としては力不足な印象もあります。
用途や目的によって向き不向きはありますが、ポートフォリオを作りたい人は、選択肢のひとつとしてNotionの活用も検討してみてください。(わたしは今後も更新をつづけていくつもりです!)