ブログをはじめてもうすぐ3年。
はじめは自分の記録用に書いていたので、「だれかに文章で伝える」ことはあまり意識していませんでした。
でも、ブログをつづけるうちに「ブログ読んでます」「更新楽しみにしてます」とうれしいお言葉をいただくことが増え、「もっと読みやすい文章、もっと伝わりやすい文章を書けるようになりたい」と思いはじめました。
そこから文章術の本、ウェブライティングの本、SEOの本、コピーライティングの本など、20冊以上の本を読みあさり、いまでも本屋に行くと「書くこと、伝えること」に関する本は手に取ってしまいます。けど、結局この本が好きだな、何回も読んじゃうな、という本は数冊に限られてきました。
そこで今回は、読みやすい文章、伝わりやすいブログを書きたい人におすすめの本書4冊、最近読んでいる本1冊、合計5冊をご紹介します。
Contents
1. 新しい文章力の教室 – 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング
まずは、新しい文章力の教室。
この本との出会いは衝撃的でした。
それまで自分が文章を書くときに悩んでいたことの答えが、ほとんどここに書いてありました。それも、びっくりするほどかんたんに、わかりやすく。
読みやすい文章を書きたいと思っているのに、なぜかそうならない。まわりくどく、読みにくい文章になってしまう。きれいに書けたかもと思ったら、既製品というか、量産型というか、だれが書いても同じになりそうな「つまらない文章」になる。
そもそも、いい文章を書きたいと思っているのに、「どんな文章がいい文章なのか」もわかっていませんでした。本書の中では、こう書かれています。
いい文章とは、完読される文章。
おいしく完食できるラーメン。
最初から最後まで読んでもらえる文章がいい文章であり、どうすればそれができるか?がきれいにまとめられた1冊。これを読んでから書くスピードも上がりました。
ひとつひとつのチップス(Tips)が簡潔にまとめられているので、本を読むのが苦手な人でもサクサク読めると思います。本当にいい本。ブログ初心者さんに特におすすめです。
2. 書くのがしんどい
「書くのがしんどい」は顧問編集者の竹村さんの著書です。
もともとnoteやツイッターで竹村さんが発信するコンテンツを読んでいて、本書が発売されたときはすぐに買おう!と思いました。だって、絶対にわかりやすいし、絶対に役に立つ確信があったから。
本書は文章を書く前の準備から思考法、わかりやすい文章の基本、文章をたくさんの人に届ける方法、おもしろい文章の書き方、書くことの続け方など、「書くこと」「伝えること」に関する内容をわかりやすく教えてくれます。
ボリューム満点なのに、なんでこんなに読みやすいの? ずっと役に立つことしかでてこないよ!? 1,500円でこんなに教えてもらっていいの!?
という感じで、すごい勢いで読んだのを覚えています。(いまも定期的に読み返してます、大好きです)
先に紹介した新しい文章力の教室も大好きですが、文章術に加えて発信力を身につけたい方には、書くのがしんどいの方がおすすめです。
少し余談になりますが、竹村さんが代表をつとめる顧問編集の会社 WORDS さんのウェブサイトは、私が所属している会社で制作させていただきました。(竹村さんからお問い合わせをいただいたときは、「うそでしょ!?」ってみんな大興奮…!)
私はリードのデザイナーではないですが、サイトやダウンロード資料のデザイン、モーションデザインなどで関わらせていただいています。これからの時代に必要な顧問編集者についても知れるいいサイトなので、よければ見てみてください!
3. 読みたいことを、書けばいい。人生が変わるシンプルな文章術
この記事でご紹介する本はすべて大好きで思い入れがあるものなので、またかよ…と言われるかもしれませんが、またまた、大好きな本!です。
先に紹介した2冊や一般的な文章術の本とは明らかに違う一冊。文章をうまく書く方法やコツがまとめられたビジネス書ではない、と思います。でも、学びはたくさんある。
グサグサ刺さるのに、なぜかテンポよく、おもしろく読んでしまう。漫才を見ているような感覚にも近いかも。ちょっと不思議で読み物としておもしろい、文章術?の本です。
「あなたはゴリラですか?」
から始まります。やっぱりちょっと異質です。いまパッと開いてみたら、「つまらない人間とはなにか」が書かれていました。
はじめて読んだのはブログが書けなくなっていた時期で、他人の人生を生きていたかも、承認欲求を満たすために書こうとしていたかも、つまらない人間になっちゃってるな、など読みながら何度もグサグサ刺されました。
でも、おもしろくて笑いながら読んでました。
文章を書くノウハウ本かというと少し違いますが、読み物としておもしろいのでおすすめの一冊です。
4. 書く習慣 – 自分と人生が変わるいちばん大切な文章力
人に伝わりやすい文章を書こう!もっときれいに書こう!と「うまく書くこと」ばかりを考えすぎると、文章は書けなくなります。
私もよくやってしまうのですが、自分へのプレッシャーが過剰になり、「なんでうまく書けないの?」と自分を責めたり、「こんなんじゃ出せないよ!」となぞの完璧主義がでてきたり。書くことへのハードルがあがってしまうんですよね。
そんなとき、いしかわゆきさんの「書く習慣」がおすすめです。
深く考えずに、あなたが思うことを書いたらいいよ!きれいにまとめなくても、自然体の文章がいいよ。体験したことを伝えるだけで、じゅうぶん価値があるよ。そんなふうに、書くことの楽しさ、ふつうさを思い出させてくれる本です。
使われている言葉にもむずかしさがなく、カジュアルな雰囲気で読めるので、書くことに対して心理的なハードルがあがっているときに開いて、肩の力を抜いています。
5. UXライティングの教科書 – ユーザーの心をひきつけるマイクロコピーの書き方
文章術とは違いますが、最近はUXライティングの教科書を読んでいます。マイクロコピーについて学べる良書です。
アプリやウェブのデザイン中、マイクロコピーに詰まって悩む時間が多いので読みはじめました。ライティングはライターさんに任せればいいのかもしれませんが、ことば選びもデザインのひとつだと思うので勉強中です。
まだ途中ですが、ログイン画面やエラーメッセージなど、シチュエーションに応じたライティングの考え方などが書かれていて参考になります。
こちらは同じ業界の方にしか響かないかもしれませんが、UXライティング、マイクロコピーに悩んでいる方、学びたい方におすすめですの一冊です。
まとめ:伝わると楽しいし、伝える力は武器になる。
お世話になっている文章術の本と、最近読んでよかった本、全5冊をご紹介しました。
ブログは読んでくれる人が増えると、もっと楽しくなります。もっと、もっと伝わってほしい、どうしたら伝わるんだろう?と考えるようになります。そうして読む人のことを考えて書いた文章が伝わると、またさらに楽しくなります。私はこのくり返しで、約3年間ブログをつづけてきました。
また、コツコツと育ててきた「書く力」「文章・言葉で伝える力」は、仕事にも役立っています。
デザイナーは最終的なアウトプットをビジュアルで示すことが多いですが、実際は「本質的な課題は何か」「どうすれば解決できるか」「どうしたら伝わるか」「だれに伝えるか」「長く愛してもらえるか」など、考えて、考えて、作って、作って、ひたすらに伝えることをする仕事でもあると思います。
まだ世の中にないものをつくることがほとんどなので、お客さんやチームのみんなに説明する力、伝える力がないと、相手を不安にさせてしまったり、プロジェクトをスムーズに進めることもできないかもしれません。
これはデザイナーに限らず、いろんな仕事に当てはまることではないでしょうか?
伝える力、相手のことを考えて書く力は、必ず武器になります。や、戦わずとも、自分のこと、自分の好きなことを知るきっかけにもなるので、人生が楽しくなります。
最後に長々と書いてしまいましたが、もし今回ご紹介した本が気になった方は、一度手にとって読んでみてください。
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ブログの書き方については、「ブログの文章が書けない人のための4つの上達法【ブログの書き方】」という記事も過去に書いているので、よければこちらも読んでみてください。